絶対に大勢にウケが良い「間の楔」の年賀状はどうでしょうか?
『間の楔』は、1986年に連載が開始されたBL小説作品です。
その内容はSF要素が混じり、舞台はすでに地球でも現代でもありません。
ここに登場する主人公リキは人間ですが、
リキを飼うことになるイアソンの身体は脳以外はアンドロイドです。
SFというと苦手に感じる人もいるかもしれませんが、
あくまで世界観の設定であって、この小説の醍醐味はもっと深いところにあります。
それはこの二人の関係性です。
ハッピーなカップルとは180度真逆の位置にいるように見えるこの二人ですが、
恋人関係でも友人関係でもありません。
飼い主とペットの関係なのです。その関係に反発し藻掻き苦しむリキですが、
そんなリキにとってもイアソンもまたただの憎しみの対象ではありません。
執着、愛、憎しみ人と人の間には一言では表せない複雑な感情の楔が打たれているものなのでしょう。
そして、二人を取り巻くキャラクター達もまた、ストーリーの重要な役割を担っています。
何度も何度も読み返したくなる作品であり、ファンにとってはこれが年賀状になるならぜひ!という感じでしょうか。